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ヤンキーにいちゃんの話

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こんにちは、りりーです

 

先日ふと思い出してツイートにしてみました。

昔住んでた家の近所のにーちゃんがどう見てもヤンキーだった。ツッパるけど優しいタイプのヤンキーで、黒い車(軽)は休みのたびにキレイにしてるし、ボンネットによそ様の猫が寝てても怒るわけでもなくナデナデしてた。人は見た目じゃない。その行為でどんな人かは十分伝わる

 

突如思い出した近所のヤンキーにーちゃんの話。

 

もう少し掘り下げてみたいと思います。

ヤンキーにーちゃんのこと

※少し脚色を加えてお話します。

ぶっちゃけるとヤンキーにーちゃんと私は話したことがない。

近所だという面識はあるが、それ以上のつながりは皆無である。

 

ヤンキーにーちゃんは私が中学校の時に転校してきた。

年齢はたぶん1個上だったはず。同じ学年じゃなかったし。

 

眉毛も剃られているし、一目で此奴は不良だと分かる風貌だった。

 

おそらく、後輩一同はこう思っていたに違いない。

 

”関わらん方がええやろ…”

 

触らぬ神に祟りなし、ってやつだ。

 

しかし、この人が転校生だと分かったのは全校集会とかではなかった気がする。

体育祭の練習をしていて、気づいたら知らない先輩がいる、という話になった。

校庭を見ると高鉄棒で別の先輩と知らない人が遊んでる。

そこがヤンキーにーちゃんを認識した瞬間だった。

 

ヤンキーにーちゃん(以下、ヤンにい)は学校の中でもやんちゃに入る先輩と仲が良くなったようだ。

まあ確かに、類は友を呼ぶという。

 

ただ、私には違和感があった。

 

ヤンにいはぱっと見悪そうな顔をしているが、おとなしいのである。悪く言えば、陰があるのだ。

 

やんちゃな先輩たちはこぞってやんちゃだし、正直言ってうるさいのだけれども、

ヤンにいはうるさくないのだ。

また、汚い言葉遣いも聞いたことがない

ただ、穏やかに目を細めてフフッと笑うのだ。

 

 

そしてヤンにいが来て1か月後くらいに、こんな噂が広まった。

 

ヤンにいが転校してきたのは、

前の学校でいじめられていたからだ

と。

 

確かに、ヤンにいの転校の時期というのは不自然だった。

学期の途中で来たし、その上ヤンにいにしてみれば中学校も後半戦という時期だった。

 

ワル(といっても可愛い程度)の連中とはつるんでいるけど、

ヤンにい自身のやらかした話というのは聞いたことがない。

それに、ヤンにいは思うより目立たなかった。

全校集会で紹介がなかったのも、分かる気がした。

 

その噂の真偽は分からないが、妙に納得できた。

 

だが、私はヤンにいがうちの中学校に来て良かったと今でも思っている。

 

一つは、うちの中学校というのは近年まれにみる平和な学校なのだ(でも公立です)。

田舎で、少人数で、のびのび暮らす。

窓ガラスなんて割れない。飼育小屋の動物なんて殺されない。そんな学校だ。

 

もちろん、やんちゃな連中はいるけど、ただギャーギャー言って目立つだけの人間たちだった。

本当にヤバいのもいたけど、1人とか2人だからその他大勢の抑止力が校内では勝っていた。

 

平和という認識は生徒たちだけでなく、大人にも浸透していたように思える。

異動してくる教員の前任校は荒れていることで有名な中学校ばかりであるくらいだった(苦笑)。

 

うちの学校はそんな感じだった。

 

あともう一つ。

 

ヤンにいは無事に中学校を卒業したのだ。

 

毎日登校していたかは知らない。

でも、学校に来てヤンにいを見るときはいつもやんちゃな先輩と一緒だった。

移動教室の時とかたまにすれ違ったけど、そんな感じで楽しそうにしていた。

私が思い出す中学校でのヤンにいは、いつも笑顔だった。

 

そして卒業式。

ヤンにいは出席し、卒業証書を受け取った。

 

ちょっと猫背だけど、その背中は転校してきた当初より明るくなっていた。

 

 

 

 

その後、ヤンにいは相変わらず風貌はヤンキーだけどヤンにいのままだった。

 

車が好きみたいで、休日はよく車をよく磨いていた。

 

 

近所だったから分かるけど、

相変わらずやんちゃな先輩とつるんでいて、

夜中に道で騒いでいたんだけど途中でヤンにいが

 

もう、遅いからやめとかない…?(冷や汗)

 

と力なく言っていたのが面白かった。(近所だから聞こえるのです)

 

 

私は地元にしばらく戻っていないが、ヤンにいは元気だろうか。

まとめ

ヤンにいはワルそうな見た目なんだけど、中身は穏やかな優しい人です。

噂は本当かどうか知らないけど、たぶん辛い思いはしてきたんだろうなと思います。

辛い思いをしてきた人は、優しくなれると云われてますので。

昨今Twitterで話題になっていた凄惨ないじめの事件についても少し。

それでヤンにいのことを思い出したのかな、と考えられなくもないです。

事件の内容には憤りを隠せません。

ヤンにいという、もう一度生きることができた人間を見た者からすると何ともやるせない気持ちになります。(※ヤンにいの場合いじめの真偽はわかりませんが仮に真として話しています)

人間を殺すのも生かすのもまた人間なら、生かす人になりたいものです。

被害者が亡くなってしまったことを心から悔やみます。

よく考えれば、ヤンにいとつるんでたやんちゃな先輩もまたいい人だったのかもしれないですね。

そんなヤンにいの思い出でした。

自分の思い出の中には、

意外と人知れず苦労して生きている人間もいるのです。

そういった人ほど、思いもよらぬ人物だったりします。

 

それではっ