インドの屋台メシを紹介するyoutuber、「今日ヤバイ奴に会った」(以下:今日ヤバさん)でおなじみの坪和さんの本です。
本を出す前から今日ヤバさんの動画が面白くてよく見ていたのですが、
この度は本を出すというので手に取ってみよう!と書店に行き、パラパラめくるだけにしようかと思っていたのですが…
やはり面白いので買いました。
読んだ感想を率直に伝えると、
人生に生きづらさを感じる人は、ぜひ読んだ方がいいです。
ただインドの屋台メシを載せていて、
「インドやべーだろーガハハ」
「インスタ映えでしょーキャハハ」
というものではありません。
確かにインドの屋台メシは色々と規格外です(笑)。
文化の奇抜さとインド人の人柄がよい具合にマッチして日本の常識なんて吹き飛ばしてくれます。
そして、坪和さんの人生に彩りが再び生まれるストーリーがこの本の醍醐味です。
これはどんな本?
今日ヤバさんのインド動画(主に屋台)を振り返りつつ、読者の固定概念や常識がぶっ飛んでいく本です。
そして、社会で必要とされてないんだと感じる人でも「生きていいんだ」と思える、心温まる本です。
それは今日ヤバさんが恐らく隠したいであろう”秘密”を語ってくれたことで、説得力を帯びています。
屋台メシから見える、ぶっ飛んだインド
清潔の概念が吹っ飛ぶ
動画を見たことある人ならご存じ「思い出」「黒い妖精」。
インドの屋台は思い出がまだ残っている鍋で調理をし、
甘ーいフルーツジュースには黒い妖精が周りを飛んでいます。
思い出=調理の作りカス
黒い妖精=ハエ
日本であれば大騒ぎでしょう(笑)。
しかし、インドでは日常であり、当然それは暮らす人にとって普通であることが伺えます。
こまけぇこたぁいいんだよ
という言葉が頭の中で反芻しますが、こまけぇことの範囲が非常に広い気もしてきます。
どんな感じか、気になる方は動画を貼りましたのでご覧ください。
本にも載っていた乳ビームのお店。
SNS映えも徹底的です。
おつりがきゅうり
え?と一瞬思うかもしれませんが、そのままです。
おつりに渡す小銭がなくて、代わりにきゅうりをくれるのです。
「なくてできない」ではなく、「できなくても代わりを探す」のがインド流。
他の動画でも、キュウリ以外のものを渡すシーンがあります。
異国で変わる自分の自分に対する評価
今日ヤバさん…いえ、坪和さんは長くインドに住んでいたわけではありません。
元々は日本で会社員をされていました。
しかし、仕事は一生懸命やるけど、スピードについていけない。
本でも「うだつが上がらない会社員」と自身を表現し、仕事が上手くいかず、発達障害のテストを受けるほどでした(結果についても触れられていますが、あえてこの記事では書きません)。
坪和さん自身、日本では大変苦しい思いをしていたことが示唆されます。
そんな中、偶然にもインドで働くことになり、移住する坪和さん。
勤勉だけどテキトー。
迷惑を許容する文化。
手厚すぎて時に斜め上の親切心。
読んでいくこちらも、人に優しくしようという気持ちになります。
そしてどんなに人生が上手くいっていない自分でも、
「生きていていいんだ」
と思えるのがこの本のおすすめポイントです。
まとめ
ただの「映え」を狙ったyoutube動画まとめ本ではありません。
動画を出していった人物の背景があります。
インドと今日ヤバさんの目線を通して自分を振り返ることができます。
自己肯定感が高すぎるインド人。
いえ、むしろ日本人が低すぎるのだと思います。
自分は自分でいい、が当たり前になっていく本です。
インドに行きたいと思ったあなたは…ズバリ!
ヤバイ人です(笑)。
お試しを!