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「超言葉術」は言葉の本質を語る。私は伝えることの勘違いに気づく【本レビュー】

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こんにちは、りりーです。

 

今回は『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ 超言葉術』(著:阿部広太郎)をレビューします。

 

 

 

※パワー系読者の過去レビュー

【本レビュー】ビジネスの未来【完全に感想文】かれこれ1か月以上前にペアドクイベントに参加して読んだ『ビジネスの未来』(山口周著)。 https://yuri-nikki....

 

今回も類に稀なく、パワー系レビューです。

というより、この本はパワーもらえる系です。

  • 大事なことなのに、相手に伝わらない。
  • すごく伝えたいのに、言葉が決まらない。
  • 自分の言葉が薄っぺらく感じる。
  • 言葉はテクニックだと思っている。

一つでも当てはまったら、ぜひ読んでみてください。

私はこの本を読み、伝えるということを根本から勘違いしていたことに気づきました。

概要

※注意※ りりーの解釈を大いに含んでおります。

大手広告代理店で有名な電通のコピーライター、阿部広太郎さんによる本です。

タイトルにあるとおり、「心をつかむ」文章の書き方、もとい、言葉の使い方。

書き方の指南書です。「伝える」ということについての根本を語っています。

それは自己紹介であり、企画書であり、広告であり、キャッチコピーであり…。

刺さるキャッチコピーが載ってる!と思っている方は大間違いです。

そんな小手先のことなんて一言も書いてありません。

それよりも、自分の言葉で、心から紡ぐ言葉がどれほど意味のある事かを教えてくれる本です。

 

そして「おわりに」では著者である阿部さんの努力の結晶が…(圧巻)。

 

著者の阿部さんの紹介をあえて「電通」と書きましたが、その方が一番最初に目にしたときに説得力が増すかなと思ったので付けました。

しかし、この本は間違いなく電通がすごいとかそういう話ではなく、

阿部さん自身のやってきたことに尊敬の意を示さずにはいられない話です。

しかもそれを謙虚に書いているところが、この方の人物像を表しているように思えます。

読んでみてどうだったか(アバウト)

I love you.の訳を考えて読み進めるのをやめる

章の前の「はじめに」から「I love you」の訳し方といったお題があります。

私は一瞬、ページをめくる手が止まりました。

私はあなたを愛しています、と言わずに「I love you」を伝える。

ここで著者の阿部さんはこう語っています。

「あ、消しゴム落ちたよ」

こんな情景を思い浮かべていた。

学校の教室。隣の席に気になる子がいる。気軽に話しかけられるほど僕は積極的でもない。その子の動きをちらちらと目で追いかけてしまうし、少しでも異変があればすぐに気づく。

愛とは、「あ、」だ。

気づくことではないか。

消しゴムが落ちたら、いち早く拾う、そしてすぐその子に渡す。その情景を思い浮かべて、慣れないながらもそう訳したことを今でもよく覚えている。

愛しています、じゃないのに伝わるこの「I love you」感。

なんだと!?

と衝撃を食らった気分でした。

というのも、私は今まで伝えるということは「言葉を駆使すればいい」と考えていたからでしょう。

言葉の向こうにある気持ちを、忘れていたのです。

「I love you」の訳し方には、その人「らしさ」がにじみ出る。

 

これまで僕はこんな訳し方をする人に出会ってきた。

 

「半分こにしようか」

「卒業したから、生徒じゃないです」

「全部あなたに出会うためだったんです」

「今、会えない?」

「あなたのこと、もっと知りたいんですけど」

「小さいころよく遊んでいた場所、見てみたい」

訳が人によってバラバラだけど、どれも「I love you」です。

この時点(※まだ「はじめに」の段階)で言葉の本質に気づき始めます。

伝えたい、思い。

※I love youの私の訳は記事の最後に載せます。

私がしていた勘違い

私、言葉を始め、コミュニケーションは技術(テクニック)だと思っていた節がありました。

こんなシチュエーションではこう言えばいいんだな、とか、ここは共感を示しておこう、とかそんなことを考えてました。

ハイ、自他ともに認めるクズです。クズ オブ クズ。

 

でも違うんです、言葉で伝えるってそうじゃないってわかったんです。

「愛してる」っていうからI love youが伝わるんじゃなくて、

だからといって私が「あ、消しゴム落ちたよ」っていっても全く伝わらないし、

じゃあどうすればいいのかっていうと、

自分の気持ちに耳を傾ければいいんだよ

っていうこと(ここまで一気に書いた)。

 

刺さるキャッチコピーの教科書なんてない。

バズる言葉集なんてない。

 

なんで刺さったか、なんでバズったかというと、

心から出た言葉だからなんだということ。

その言葉の奥には愛があるということ。

 

決して小手先の技術ではない、気持ちがあっての言葉。

なんて恥ずかしい。30歳過ぎてから気づきました。

感動屋になろう

これは『超言葉術』の第4章のタイトルです。タイトルだけでも心に響きます。これぞコピーライターの力なのか。

 

実は、著者の阿部さんは最初から企画を任されていたわけではありません。

入社当初は人事(研修など)の仕事をしていたそうです。

インターンシップを手伝う中で、学生のプレゼンを後ろで撮影しながらこう考えているのです。

あっち側にいきたい。僕はここで何しているんだろう。

その時に気づいた。僕は、人生に感動する仕事がしたいんだ。感動して、感動を共有して、一体感をつくる。一体感の「一」、それは一言や一行の言葉から生まれるのではないか。

阿部さんの心を揺るがし、翌年、きちんと企画の方に異動を果たしています。

 

ところで、この第4章のタイトルもそうですが、その中のセクションの見出しだけでも心に残ります。

他己紹介は感動から始まる

最初のフォロワーになろう

一人以上に感動を送ろう

プロは意識を無意識化する

一生懸命のあるところには何かがある

自分「だからこそ」を大切に

これだけでも伝わるし、そしてどんな内容なのかそそられる見出しです。

 

特に「他己紹介」については私も意識していたことがあります。

かつてTwitterでやっていた私の企画「#私の言葉であなたを紹介」というのをやっていました。

言ってしまえば「他己紹介」です。

実は意識していたことがあって、

どうやったらこの人に興味をもってもらえるか

というのを考えて作っていました。

 

https://twitter.com/she_na_417/status/1371789472438779907

 

まあゲームネタもぶっこんでますが。

 

考えるに考えて、やってみて思ったのは、

こうやって「ありがとう」ってコメントもらえて、私も少しは感動屋になれたのかな、とちょこっと前進した自分を感じられたということです。

この企画のあとがきはまた別に作りたいので、ここまでにしておきます。

 

感動屋になる、ということはこの本を読んで以降Twitterにしてもブログにしても普段の会話にしても、意識していることかもしれません。

レビュー書きながら気づきました(笑)。

才能とは、掛けた時間だ

これ、あとがきのタイトル。

もう、これ見ただけで力が湧いてきませんか…!?

 

『超言葉術』は言葉の本質、という向こう側の気持ちに気づかせてくれるのが表なら、

磨きに磨きぬいた鍛錬で言葉は洗練されていく、というのが裏でしょう。

 

あとがきにはコピーライターである阿部さんの広告コピー受賞に至るまでの応募本数と通過本数が載っている。

「君は向いてないかもね」

そう言われても、諦めないで続けました。

本当に敬服するに値します。

新入社員 人事時代 2008年 応募数25本→一次通過0本

コピーライター1年目 2009年 応募数200本→一次通過3本

コピーライター2年目 2010年 応募数約1800本→一次通過37本、二次通過1本

コピーライター3年目 2011年 応募数2223本→一次通過44本、二次通過4本

最終ノミネート1本、協賛企業賞1本

これ見て思ったのが、

ブログ100記事書いても稼げない!?なら2000記事書いてみろや!!!

ということです。

もちろん、広告とブログでは質が違うと思いますが、珠玉というのは磨いた回数(基本1K以上)で出来上がるものではないかと感じたのです。

文章にしてしまえば数行で功績はおさまってしまいますが、その裏にはたゆまぬ努力と継続があったのです。

私もまだまだ頑張ろう…!と思えた瞬間でした。

まとめ

『超言葉術』はテクニックよりも大事なことを教えてくれます。

  • 伝えたい気持ち
  • 気持ちとその言葉はマッチしているか
  • 相手のことを考えているか(「遠慮はするな、配慮はしろ」という言葉も著書にはありました)
  • 愛は、あるか
  • 圧倒的な、量、そして諦めぬ気持ち

 

読み終わると確実に文章力は向上していると思います。

むしろ、伝えたいことだらけだと思います。

Twitterをやる人、ブログをやる人、読むに値します。

私は読んでよかったですぞ!なんていうか、書くことに遠慮がなくなりました!

 

それではっ

 

~おまけ~

りりーのI love you訳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隣、いいですか?」

 

おしまい!!!!

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