仕事で取り返しのつかない失敗をしたとき。
取引先やお客様から叱られたとき。
同僚から理不尽ないじめを受けたとき。etc.
――申し訳ない。
――悔しい。
――どうしてこんなに言われなきゃいけないのか。
おそらく、この話を読んでいるあなたは既にこのような思いを抱いているのでしょう。
そして、溢れ出す感情を精一杯抑えているのでしょう。
まず、最初に私が伝えたいのは、
あなたは悪くない。
仕事で自分のミスが引き金になったとしても、
いじめで変な言いがかりつけられているとしても、
あなたは絶対に悪くない。
だから、それ以上自分を責めないで。
これだけは、私が一番最初に伝えたいことです。
なぜトイレに駆け込むのか
ほぼすべての職場にある、完全個室の安全地帯
トイレがない職場、というのはあまりないでしょう。
建設現場だって、仮設トイレがあります。
そしてトイレが最強である理由の一つ、
それは完全に一人きりになれるということです。
トイレ本来の意味、下の用を足すこと。
それはリラックスしていないとできません。身体の神経的にそうなっています。
そのため、トイレは個室になっています。
最近では音姫など、音を出す機械があったり、防音が優れているトイレもあったりしてさらにパーソナルなスペースとして進化を遂げています。
つまり、トイレは「リラックスできる=素の自分が出る」スペースなのです。
離席が公式的に認められる一番の理由=「トイレ」
排泄は人間の生理現象です。
誰もそれを咎めません(咎める方がおかしい)。
頻度が高くても、長居しても、
「ちょっとお腹の調子が悪くて…」
で通用してしまうのです。
昨今では、トイレの離席は「ちょっと一服」よりも許されている風潮があります。
(むしろ、「ちょっと一服」が許されない傾向にもあるともいえます)
ここでお伝えしたいのは、突如トイレに行くのはごく自然な行為であるということです。
泣きに行くのではないかと思われるのではないか…
実は、この心配はあまり必要ありません。
周りにバレるのではないか
トイレから泣き腫らした目で帰ってきたら、バレます(笑)。
しかし、周りの人は気づいていても、あえてバレていることを伝えません。
なぜなら、周りの人も同じことをやってきているからです。
あなたの状況を理解し、そして前へ進んでもらいたいために黙っているのです。
周りの人も、そう扱われてきたから。
例外的に、声をかけて優しく伝えてくれる人は、あなたの味方です。
その時は、辛い胸の内をその人に伝えてください。
きっとトイレで泣くより、スッキリすると思います。
人前で泣くことを許さない人は、泣いたことがバレるのを恐れるでしょう。
しかし、泣いたことがバレるのは決してデメリットばかりではありません。
メリットが大きいのです。
泣いたことがバレても大丈夫な理由
- 泣いたくらいでクビになりません
- あなたを弱い人間だと思う人間はほぼいません
- 泣くくらいで弱いと思う人間のことは無視してOKです
- 余程人前に立つ仕事でない限り、泣いても仕事はできます
- 涙を流すあなたの感情豊かな人間味を周囲は理解します
- 逆にあなたの好感度が上がる可能性があります
案外、泣いても大丈夫なものです。
私も以前、ちょっと嫌な先輩と仕事をしていたとき、大きなミスをして職場で泣いたことがあります。
関わっていた先輩からはミスを咎められ、心底自分を責めました。
先輩が帰った後に残って作業しているうちに自然と堪えていた涙が溢れてしまいました。
そのとき一緒に残っていた方々が「大丈夫だよ」「なんとかなるよ」と声をかけてくれました。
その際に「大変なのを顔に出さないから分からなかった」とも言われました。
この時、ハッとなりました。
自分自身がいっぱいいっぱいだったことが、周囲は分からなかったと。
自分が思っている以上に、周りの人は自分がどれくらい辛いかなんて分かっていません。
感情が溢れるときは、自分のキャパシティが限界にきていることを伝えられるチャンスなのです。
もっとも、その前の段階で伝えられたら事態はもっと上手くいくのですが、ここまできてしまったら戻れません。
もう、ありのままでいいのです。
温かい言葉が得られないとしても、自分の今の状態を伝えられることになるのですから。
その状態をどう判断するかは、同僚や上司の役目です。
慰めを求めるために泣くのは止めた方がベターです。
なぜなら、慰めが得られない場合があるからです。
相手の反応に期待して泣くと、期待を裏切られる可能性が大いにあります。
まとめ
感情が抑えられないときは、無理せず、安全地帯のトイレに駆け込んで、泣く!
しばらくすると、不思議なことに少し落ち着きます。
泣いたのがバレたとしても、大丈夫。
自分が思っているより、周囲はあたたかいですよ。
それではっ